ユリと日本

2016年9月18日ユリ, 日本

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エゾスカシユリ

ユリが好きで、可憐で力強い山百合から、
園芸品種のカサブランカまで育てています。

ユリは、北海道から沖縄まで、日本中に自生しています。
そのため、ユリは日本人に親しまれてきました。

美女の形容として「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」
という言い表し方まであるほどです。

■日本の野生ユリ

日本は、野生のユリ類の宝庫で、次の15種が自生しています。

ヤマユリ、ササユリ、オトメユリ、サクユリ、カノコユリ、テッポウユリ、
タモトユリ、ウケユリ、イワトユリ、エゾスカシユリ、ヒメユリ、
オニユリ、コオニユリ、スゲユリの15種です。

山野の草地や里山の疎林の傾斜地、海岸の岩場や砂地など、
水はけがよくて適度に日射しのある場所に自生しています。

これらのユリは、古来より日本人に親しまれてきました。

古事記に、『神武天皇がユリを摘んでいる娘に一目ぼれし、
妻問いをした』という記録があり、これが日本で最古の
ユリに関する記述とされています。

しかし、野生ユリは環境の変化や乱獲により、絶滅の危機にあるものもあります。
なかでも、鹿児島県トカラ列島の口之島にのみ自生するタモトユリは、
交配親として重要な品種ですが、自生地では既に絶滅してしまったと
考えられています。

■日本固有種のユリ

日本には15種類のユリが自生していますが、
そのうち下記の8種は日本固有種です。

 

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・ヤマユリ
青森県から近畿地方まで、広い範囲で自生しています。
原種のユリとしては大きく、香りが強いです。

・ササユリ
山地の草原や、森林の周辺に自生し、古くから日本人に愛されてきたユリです。
淡ピンク~濃ピンクの筒状花で、清楚な姿が愛されていますが、
山地の気候に適応しているため、平地での栽培は非常に難しいです。

 

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・オトメユリ
山形、福島、新潟県の山地に自生しています。
ヒメサユリともよばれます。

・サクユリ
伊豆諸島に自生する、大輪の花を咲かせるユリです。

 

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・カノコユリ
九州の海岸線や四国の山地に自生しています。
真紅、紅、濃ピンク、淡ピンク、白の花色を持ちます。

 

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・テッポウユリ
名前の由来にもなった、鉄砲型の独特の筒状花をしています。
純白の花と、光沢のある緑の葉がひときわ美しいユリです。

・タモトユリ
鹿児島県トカラ列島の口之島にのみ自生していましたが、
現在では野生のものは絶滅したと考えられています。
断崖絶壁に生育し、採取時にはロープで降りて、
袂に入れて持ち帰ったため、この名がつけられたといわれています。

・ウケユリ
鹿児島県の奄美大島などに自生します。
筒状~ロート状の純白の花をつけます。

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